子供にバレエを習わせるとどんな効果がある?そのメリットを紹介
子供の習い事として、バレエは常に人気のあるジャンルです。ピンクのチュチュを着た娘が、発表会の舞台で可愛らしく踊る。そんな光景に憧れている方も多いのではないでしょうか。
バレエを習うと、姿勢や行儀がよくなり、立ち居振る舞いが美しくなります。また、努力や忍耐、人との協調性なども学ぶことができます。
バレエには、肉体的な面だけでなく、情操教育の面でも素晴らしい効果がたくさんあるのです。
そこで今回は、3歳~小学校低学年くらいまでの子供が、バレエを習うメリットをご紹介します。
母と子の絆が深まる
バレエを習うということは、他の習い事とは少し勝手が違います。単に教室に通わせて「あとは先生におまかせ」ではないのです。
バレエのレッスンを受けるには、母親の支え・協力が必要不可欠です。ふだんの練習着やトゥシューズの手入れ、発表会の時は衣装作りやヘアメイクなど、すべて母親が担います。
バレエはいわば、子供と親が共同でやる習い事と言っていいでしょう。
そして子供は、そんな母親のすがたを見るうちに「お母さんは自分を応援してくれている」「自分を愛してくれている」という強い安心感を抱くようになります。
また、支えてくれている親への感謝の気持ちも、自然と学ぶようになるのです。
バレエは、発表会などの目標に向かって、子供と親が一緒に頑張っていく習い事です。親子の信頼関係を深め、絆を強くしてくれる効果があるのです。
姿勢が良くなり、所作が美しくなる
バレエをやると姿勢が良くなるというのは、有名な話です。それゆえ猫背を矯正する目的で始める人もいるほどです。
バレエのレッスンで生徒たちは、頭を天井から、糸で引っ張られるイメージで立つようにと指導されます。それにより、常に首筋や背筋をピンとのばす習慣が身につくのです。
またバレエを踊る時は、つま先から指の先に至るまで、美しく見えるよう細かく指導されます。これにより、ふだんから全身の動きに意識を向けるようになり、立ち居振る舞いが洗練されていきます。
バレエ教室では最初と最後に「レヴェランス」と呼ばれる「おじぎ」をします。日本の武道でも最初に「礼」をするのと同じです。
教えてくれる先生へ、教室で一緒に学ぶ仲間へ、そして支えてくれる親へ、感謝の気持ちで日々「レヴェランス」を行います。これは、子供に美しいおじぎを身につけさせるうえで、とても効果的です。
努力や忍耐力が身につく
バレエ教室の幼児クラスでは、最初に基本的な姿勢と、手・足のポジション、そしてジャンプなどの基礎レッスンが行われます。
ジャンプの練習は、子供の運動能力を高める効果があり、身体を思いきり動かす楽しさを体験することができます。
また、バレエには決まったポジションがあるため、「型を身につける」までは努力をしなくてはなりません。上達するために、何度も何度も同じ練習を繰り返します。
そして努力の末、出来なかったポジションを取ることができた時、子供は努力こそが、自分の能力を高めるということを学ぶのです。
また、静止したポーズの時は、じっと我慢していることも必要です。先生が合図の手を打つまで、そのままの姿勢で待たなくてはいけません。この練習は忍耐力と集中力を養うのに効果があります。
このようにバレエを通して、子供は基礎的な運動能力や筋力を鍛えながら、型や技を覚えるという努力と、忍耐力を養うことができるのです。
協調性と、自己アピール力の二つを養える
バレエを習うと、グループレッスンから発表会にいたるまで、ほとんどが集団行動です。
先生だけでなく、年齢の違う子供たちとも交流していかなければなりません。そのため、バレエには自然と協調性を身につける効果があるのです。
群舞の一員として踊るときは、足の高さやタイミングなど、皆と綺麗に合わせることが必要です。人に迷惑をかけない責任感を持つとともに、自分勝手な行動を控えることの大切さを理解することができます。
一方、発表会やコンクールでは、自分の魅力を精一杯表現するのが目標です。人前に出る不安や緊張に打ち克ち、自分の持てる力のすべてを出しきります。
その結果として、親や観客から拍手や喝采を受けると、自分に自信が持てるようになります。
最初は舞台の袖で緊張していた子供が、経験を重ねるうちにどんどん舞台度胸を身につけていくさまは、親が驚くほどです。
人と協調する時は協調し、ここぞという時には自分の魅力をアピールできる。そのスキルは子供が成長した時に、どんなに社会で役立つことでしょう。
リズム感や芸術性が身につく
バレエを習うことで、リズム感が養われるということもよく言われています。
その理由は、常にビートを刻むダンス曲と違い、バレエではクラシック音楽を使用するからです。バレエダンサーは、自分の頭の中でリズムを取り、音楽の抑揚や高低にあわせて踊らなければなりません。それゆえ、他のダンスよりもはるかに優れたリズム感が身につくのです。
ダンスのオーディション映画「コーラスライン」でも、バレエ経験のないダンサーが、それを理由に落とされてしまうシーンがありました。
それほどまでにバレエは、ダンスを学ぶうえで基本中の基本です。逆にバレエを学んでいれば、成長してからジャズや社交ダンスに移行しても、比較的容易にマスターすることが出来ます。
また、バレエはお芝居の要素もあります。舞台で演じるキャラクターをどう解釈し、どう表現するかにも、イマジネーションと創造力が必要です。
幼児のレッスンでは、そのための基礎訓練を少しずつ行っていくので、子供たちが自然に芸術性を身につけることができるのです。
まとめ
いかがでしたか。バレエを習うと、子供の教育にはプラス面ばかりです。
ただ、バレエはレッスン料が比較的お高めです。もし金銭的な負担が心配なら、まずはカルチャーセンターや無料体験を受けてみるのはいかがでしょうか。
そこで子供が興味を示したら、バレエ教室を探すのもいいかもしれません。
子供が成人したあとも「バレエを習っていた経歴」というのは一生の財産になります。
まずは「短期間でも体験させてみよう!」という気持ちで、気軽に挑戦して下さい!